目を逸らしてはいけないこと。

28日の日記で触れた都市対抗野球藤沢市いすゞ自動車)が決勝進出を果たした。

いすゞはスポーツからの撤退が相次いでおり、バスケットボール部に続いて野球部も今期限りの休部が決まっている。そんな中での決勝進出は、本当に立派だと思う。

また土曜日は廃部となる防府市協和発酵)の試合を見てきた。8回まで打者24人に押さえられながら、最終回に意地を見せ2点をもぎ取った協和発酵の姿には本当に痺れた。試合終了が22時30分を過ぎていたにも関わらず、協和発酵の応援席からは殆どの席を立たなかった。

この好いチームをこのまま消滅させていいのだろうか?ただの野球のチームだけではなく、応援団も含めて文化だと思った。そういった諸々を、ただ消滅させるということは本当に正しいのか?

私の野球観戦人生の中で、数少ない「この試合を見て本当に良かった」と思える試合であり、眼を逸らしてはいけない現実もそこにはあった。

今、企業スポーツのあり方が問われている。特に野球は、これまで学校を卒業した後にも企業チームやクラブチームと受け皿が大量にあったのだが、年々休廃部や同一企業内での統合など、受け皿のパイが少なくなってきている。これまで野球は学生スポーツの先の受け皿ではという意味で、圧倒的に他のスポーツより有利だった。他のスポーツでは学生スポーツがゴール、その先はチームが存在しない、というパターンが大変多いからだ。しかし、社会人チームの減少は今後の野球の競技人口とレベルの低下は免れないし、チームの消滅はそれまでチームが培ってきた文化を消滅させることも意味することを痛感した。

今すぐ欧州型のスポーツクラブを目指すのも厳しい。企業を母体としつつサポータークラブやチケット収入、ジュニアチーム指導などの収入で日本独自の方法を模索していく必要があるのだろう。

発足から10年経ったJリーグ構想や、バレーボールの堺ブレーザーズの今後を、他のスポーツ関係者も見守る必要がありそうだ。
特にプロチーム数をも減らそうとしている野球界は。

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いや、今日は柄にもなく真面目ですよ。時たまこういう文章書きたくなるんで仕方がない。明日からはまたへらへらした日記に戻りますんで、どうかご勘弁を。